『Bloomy!』
FR@GMENT WING05『Bloomy!』とても良い曲だと思いませんか?
初めまして。
1st~サマパを経てアルストロメリアの深みに飲まれていきそうになっています。
サマパでイノセントセーラー来た芝崎さんも、ジャケットでツインテしてる千雪さんも可愛すぎませんかね?
と、そんな経緯もあって、BRILLI@NT WING05『アルストロメリア』の哲学ワード、意味深な歌詞への考察を眺めているとなんだか楽しそうだなと思い、『Bloomy!』の解読と備忘録的な意味を含めてブログを初めてみました。
文章をアウトプットするのも、解読作業も慣れてないのでそこはご容赦下さい。
まっすぐに感じよう いつも わたしらしくいよう 風が連れてくるよ カルペディエム ひらり 舞い上がってゆけ Bloomy!
カルペディエムは『一日の花を摘め』『花のように美しいこの一日を大切にしよう』との意味で紀元前一世紀のローマの詩人、ホラティウスの詩に登場する言葉。『未来に構わず、今を楽しめ』と書くと刹那主義→快楽主義に通じて『未来への憧れ』の対極になっているような……しかしホラティウスはエピクロス主義(通俗的な快楽主義と異なる)であり、その意図は『心の平安による幸福』へと通じているようです。つまりは幸福論誕生ってことですかね。
- 未来を憂いることは無い。私が感じるまま、思うままに歩いて行こう。その一歩一歩の積み重ねは『美しい花』(=カルペディエム)となり、やがて未来へと咲き誇る(=Bloomy)。
未来へ向かおうとする『今』が大事で、それが『未来』を作る。みたいな雰囲気を感じます。
心臓 深呼吸をプロネーシス どんどん加速する 好奇心は止められない アレグロ・モデラート
プロネーシスは、アリストテレス哲学における概念の一つで『実践的な知』。適切な判断と認識をする能力を指すらしいです。なので心臓と深呼吸のワードが繋がると、『高鳴る鼓動を落ち着かせたい』みたいな意訳が出来るかな……
アレグロ・モデラートは音楽用語で『適切な速さで』。前曲アルストロメリアでアダージョ(ゆっくり)の歌詞があるので、言葉遊びを含めてのチョイスかもしれません。
心臓・深呼吸・加速・好奇心・適切の意味をもつ2つのワードから連想するに
- 緊張とワクワクが止まらない。けれどソレに振り回されるだけの私じゃない。
何があっても自分を見失わないで前を歩いていける。甜花ちゃんがこういう歌詞担当するのが成長しているようで好きです。
最高は瞬間的ノンフィクション だからこそ尊い ひとつひとつ大切にしよう
最高は瞬間的……カルペディエムに通じるワードチョイス。ひとつひとつ大切にしようからは、これから迎える『最高』と思い出に詰まった『最高』の双方が見えるような気がします。何より『今を大事にしている』ことを感謝祭で吐露した甘奈が歌うと、だからこそ尊い。アルストロメリアには『過去と未来』を作る『最高の今』を全力で楽しんでほしいところです。
変化をとらえた 心はワイヤレス 夢を叶えてみたい 踏み出してみたい
ワイヤレス→線が無い。拘束が無い。線は無いが実際は繋がっている。
血縁の絆で結ばれた大崎姉妹を有線に例えるなら、アルストロメリアとして心の絆で繋がった大崎姉妹と千雪さんを無線として例えているのかも、という考察をどこかでみてなるほどなと感心しました。寝落ちしてイヤホンのワイヤーでぐるぐる巻きにされてる自分にはそこに至れませんでした。
- 変化を受け入れた心を束縛するものはない。けれど目に見えない大事な繋がりがそこにはある。
アイドルへの転身、ハッピーエンドの先には新しい夢があると答えた千雪さん、アルストロメリアを通して大崎姉妹との絆を深めた千雪さん。きっとそんな思いが詰まっていると思うのです。
3人パートは、アルストロメリアの花言葉【未来への憧れ】そのものという印象ですね。
もっと まっすぐに感じよう いつも わたしらしくいよう 風が連れてくるよ カルペディエム 胸を張ってゆこう 大丈夫 遠回りしてもいい ずっと 信じつづけていたい そうよ ありのまま輝いてる ひらり 舞い上がってゆけBloomy! 舞い上がってゆけBloomy!
遠回りしてもいい・信じ続けていたい……歩く道の険しさとともすれば折れかねない心を表しているようにも見える歌詞です。けれど、大丈夫・そうよ、ありのまま輝いてるという肯定の言葉たちが繋がっていきます。
- 遠回りになっても大丈夫。未来へ進もうとしている自分を信じてあげて。その姿は、未来へ続く『最高の一瞬』なのだから。
進み続ける今の姿が大事だと優しく肯定してくれる感じでしょうか。千雪さんの優しい声のおかげで尚更そんなイメージです。
純情 どんなときも忘れないで 絶対の条件 「あきらめない」ただそれだけ ア・バットゥータ あわせて
純情とは純粋で邪心のない心。ア・バットゥータは音楽用語で、拍子を正確に合わせて・拍子通りの速さに戻すとのこと。
- 迷っても、立ち止まっても、ゆっくりでも『あきらめない』。純粋さを忘れないで、諦めないことを忘れないで。「正確な拍子・元に戻す」……人それぞれに進み方も方法も違うのだから他に合わせるのではなく、自分にとって正しい(良い)モノがきっとあるはずで、ソレを見つけてほしい。
優しさとそれだけじゃない思いを込めて。アイドルと雑貨の二者択一で悩んだ千雪さんの心情そのままな感じがします。甜花ちゃんとのコミュでもこんな心境で見守っていそうです。
運命は循環系サブリミナル もう切り開きたい
待ってばかりいちゃダメなんだね
運命とは、人の意思を超えて訪れる吉凶禍福の巡り合わせ。人智の及ばない先で予め定められた未来。人知が及ばないモノというのが次のパートの『イデア』を彷彿とさせるようなチョイスです。循環系サブリミナルは、同じ過程の繰り返し(循環)+無意識下の思考誘導(サブリミナル)。あとは過程→仮定のダブルミーニング的な意味合があったりするのでしょうか。自分に対する仮定(過程)=思い込みの繰り返しと無意識レベルでの刷り込み(洗脳)みたいな……。
- (知覚している)運命とは、思い込みの繰り返しと刷り込みが作った呪縛のようなもの。そんなものは断ち切りたい。ようやく立ち向かう覚悟はできた。
今まで引きこもっていたり、意志押し殺していたり(【先生のお時間】のコミュとか)、自堕落さと無能であることを自覚(思い込み)して生きてきた甜花ちゃん。感謝祭や新カードで、(甘奈や千雪さん、アイドル活動を通して)自らの意思で仕事やお洒落と相対する成長をみせる姿が浮かんできます。
希望を育てて 進化のイデアネーム
想像 超えてゆきたい 羽ばたいてみたい
イデアとは、物事の真の姿、原型。それぞれの存在が「何であるか」ということに比較して、「まさにそれであるところのそのもの」を意味する。プラトンの哲学における中心的用語。となると、イデアネームはイデア+ネームで、真の名前もしくは真の設計図(漫画のネーム的な意味で)?。進化のイデアネーム=私の中にある知覚出来ない(気づいていない)先へ進む力みたいな意訳でしょうか?
希望を育てては、迷いを内なる部分に投げ出した(懇願)のか、育てた結果が進化への片鱗を垣間見たのか……感謝祭で甘奈が吐露した心境に繋がっているような歌詞ですね。
- 今の自分だけでは進めないかも知れない、けれどちゃんと先に進みたい。自分の思う限界を飛び越えて。
全部 まっすぐに届けよう 笑顔 満開であげよう 空描いたのはプラトニズム 前向いてゆこう
プラトニズムとは、プラトンに由来する哲学体系(基本的構想はイデア論)。
プラトニズムが意味するところをイデアへの到達、イデア→アルストロメリアの原点(テーマ)、つまりは【未来への憧れ・花ざかり私たちの幸福論】として捉えると、
- 【未来への憧れ・花ざかり私たちの幸福論】へ対し、アルストロメリアとして、アイドルとして辿り着きたい。その為に【今この瞬間の私らしさ=現時点での答え】を心のままに伝えよう。今だって笑顔を咲かせたいから。
また、魂は理性→知恵(徳)・気概→勇気(徳)・情念(欲望)→節度(徳)への3分割、調和を正義=各々の責務を果たすというプラトンの論理学をこじ付けると、
- 理性→知恵:甘奈(感謝祭で思い悩む姿、未来の不安→ある意味一番ユニットテーマへの回答を求めている気がする。甘奈のパートなのも拍車をかける。)
- 気概→勇気:甜花(アイドルを切っ掛けに、ネガティブながらも前に進んでいく姿に勇気という言葉が似合う。)
- 情念→節度:千雪(アイドルと雑貨を諦めない姿はある意味一番我儘(時々本人も口にしている)。また国家単位(理性→政治、気概→武力(守護者)、節度→平民))だと、他2つを養う立場とされ、大崎3姉妹の長女として双子を見守る姿が重なる。)
- 正義→アルストロメリア:3人が重なる結果であり、求めている答え→テーマ。
あとは、最初の方で甜花ちゃんが歌った『プロネーシス』がアリストテレスに対して、甘奈はプラトンについてのワードなのが印象的。師弟関係にありながらもイデアへの解釈違いがある2人と対比させていたりするのかもしれません。
キミといっしょなら なにも怖くないよ 今ゆっくりと始まってゆくストーリー
- 3人でなら恐怖も焦りももう大丈夫。だって、私たちはアルストロメリアとしてアイドルとして進む道を手に入れたのだから。
もっと まっすぐに感じよう(大丈夫)
全部 まっすぐに届けよう
- 本当の自分の気持ちに向き合いたい。受け入れいれたい。今の貴方ならきっと大丈夫。だから【今この瞬間の私らしさ=現時点での答え】を心のままに伝えよう。
もっと まっすぐに感じよう いつも わたしらしくいよう 風が連れてくるよ カルペディエム 胸を張ってゆこう 大丈夫 遠回りしてもいい ずっと 信じつづけていたい そうよ ありのまま輝いてる ひらり 舞い上がってゆけBloomy!
舞い上がってゆけBloomy!
キミといっしょなら~♪からは、この曲に滲む不安や悩みへの回答と総括。
前曲・アルストロメリアがアイデンティティーの誕生と確立を歌うものなら、未来への憧れ=歩き始めた『今のアルストロメリア』を描いた曲といったところでしょうか。芝崎さんの言う通り、二年目のアルストロメリア。
前曲が曲調や雰囲気に反して重い解釈が出来る歌詞、アルストロメリア(花)の生態に準えた歪つさに比べて、直球的な歌詞が多い感じ(まっすぐ~とか正に)なので、それこそ『まっすぐに感じよう』の通りに受け取るべきなとても前向きな歌詞だと思います。聞いてるだけで癒しと気力が手に入るのがBloomy!
ということで『Bloomy!』怪文書は終わり。言葉に関してはチョロッと検索かけた程度なので、ズレがあるかもしれません(特に哲学用語とかは……)。シナリオ絡みもうろ覚え的な部分が多いです。すみません。整理もついたので、これを機会にまたやり直して改めて考えてみたいとは思いますが……あと2日後にはシンデレラの7th幕張なんだよなぁ。
*1:赤=甘奈、ラベンダー=甜花、白=千雪、ユニット=ピンクは表示しています。